バンドやろうぜ 私がバンドを組むまで
イケてる集団のリーダー格から誘われた私は焦った。
彼らと接近したいと思ってはいたものの、いざとなるとどうやって接していいかわからない。
彼らは女子とも仲が良く、そしてスポーツに長け、何よりカッコよかった。
彼らと対等に接することができるとすれば唯一、音楽だけである。
とはいえ、当時私はDragon Ashしかコピーしていなかったので、それ以外は何も弾けない状態。
アドリブなど夢のまた夢、というレベルであった。
バンドやろうぜ 私がギターを弾くまで
「忘れらんねえよ」というバンドがいて
「バンドやろうぜ」という曲を出している。
売れてないバンドの目線で書いたバンド賛歌である。
「音楽だけじゃ食べていけないから 今夜もバイトのまかない食べている
なんという なんという素晴らしい日々だ 将来雑誌で話ができるよな」
という出だしのフレーズでグッと心を掴まれてしまった。
今でこそサラリーマン生活10年目でとなり、妻と子供二人と毎日へっぽこ生活をしている私だが
こんな私でもバンドをやっていた時期もあったりした。
プロになろうとか、そういうことを考えたことはなかったといったら嘘だが(嘘だけど)
それでも将来のことなどたいして考えずにバンドの練習をしていた、という時期が学生時代音楽を少しでもやったことがある方には
そんな一瞬が誰しもあったのではないかと思う。