もうだめかもしれない。

大丈夫ですかと聞かれたら、はい大丈夫ですと言うタイプの人間です。

【ネタバレ注意】祝!芥川賞受賞 「火花」徹底レビューの話

こんにちは、hanadekameganetです。


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これは、僕の今日の夕飯の画像です。


どうですか。香りが漂ってくるようですね。


孤独という名のスパイスが少々効きすぎた香りが…。


ちなみに撮影したのは会社の休憩室です。


誰もいない休憩所には、低く絞ったテレビの音だけが流れていた。


僕は立ち上がると、「世界中が幸せになればいいのに」と呟いた、公園で出会った少女の微笑みを思い出し、小さく溜息をついた。


〜完〜







すみません。まだ終わりません。


それにしても人をブンガク的な気分にさせてくれる話題の本


「火花」を僕も先日読了いたしました。


いやあ、ぜひこの本を一人でも多くの方に読んで頂きたい。


そう思って、早速レビューを書かせて頂くことにいたしました。


こうは見えましても、僕は高校時代、中原中也の「サーカス」で読書感想文を書いたところ


担任だった女性の国語教師に


「すばらしい文章だったから、ぜひみんなの前で読んでちょうだい!」


と言われてどういうわけだか授業中にクラスメイト全員の前で自分の書いた読書感想文を朗読させられるという地獄の鬼すら反吐吐く所行を経験した人間です。


それにしても僕もそうですが


「中原は意味を持たないフレーズを意図的に反復させることで意味を持たせることを試みた…それは吐息で曇った磨りガラスの向こう側の人影のように頼りない存在感であり…」


みたいな思春期のポエマーが深夜に書いた日記みたいな肥溜め文章をぼそぼそ聞かされるクラスメイトたちもさぞかし辛かったであろうと今になるとわかります。


みんな、ごめん。文句は先生に言ってね。



さあ、という訳で早速レビューに移って行きましょう。


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なんと早くも120万部突破ということでありまして、


いわゆる純文学と呼ばれるジャンルでこの部数を超えるのはめっちゃすごいということだけはわかります。


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真横から見ますとこんな感じです。


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しっかり裏側も見て行きましょう。


しっかりとISBNコードが印刷されています。


日本国内できちんと流通している証拠ですね。


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こちらはバーコード、いわゆるJANコードですね。


これがあるからこそ、書店の店員さんがピコピコ光るやつでピッとやってくれるわけです。


業務の効率化に非常に役立っていますね。


次からは早速中身の紹介に移って行きます。


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なんと初出まできちんと書かれていますね。


文學界


ということでございまして、そんな世界があるんですね。學の時が難しくなってしまって、なぜか僕は「痙攣」という漢字を思い浮かべてしまいました。


ちなみに表紙の挿画のタイトルは「イマスカ」とのこと。


どういう意味なんでしょうか。


まさか「今スか?」ではないでしょうし…


「おい!ちょっとお前こっち来い!」と店長に呼ばれた時のバイトの大学生じゃあるまいし…


謎は深まるばかりです。


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きちんと著者略歴も書かれています。


寝屋川市のご出身なんですね。そんなプチ情報までここで知れてしまいます。


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そして忘れてはいけないのが、ここですよね。


印刷・製本チェックはレビュアーとしてマストチェキポイント。


「火花」は安定の大日本印刷で印刷され、老舗の大口製本にて製本されているようです。


この2社、今頃は寝る間も惜しんでこの本を刷っては綴じ、刷っては綴じの毎日かと思われます。



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そして、ついに確信に迫ります。


そう…


カバーの裏側です。



ここまで見せちゃっていいの?という気もしなくはないのですが、この本の魅力を伝える為にはここは避けて通れない!!



見たくない方はここでブラウザの「戻る」ボタンを押すかYouTubeでせんももあいチャンネルを見るかしてくださいね。



…いいですか?



それでは公開いたします。


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こちらです!



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美しい金色の模様が刻まれています。


タイトルの「火花」を彷彿とさせる、どこか儚げにも見える装丁です。


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この黒をベースに金文字というのがかっこいいですよね。


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ちなみに、帯を外すとカバーはこんな感じです。


みなさん、この絵はなんだと思われますでしょうか。


あくまで個人的な意見ですが、僕はこれは緞帳を下ろそうとしたら外れてしまい、落っこちてきた緞帳を頭から被って尻餅をついた人だと思います。


ここでタイトルを思い出してください。


そう、「イマスカ」


あれはやはり「今スか?」だったのではないでしょうか?


深夜のコンビニバイトをしながらも役者を目指す貧乏学生の青年。


初舞台の日。


家族、友人、恋人が見守る中で一世一代の渾身の演技を見せるつもりが


緊張のあまり舞台で転倒。


あろうことか掴んだ緞帳が外れ、落ちてきた緞帳とともに舞台へ倒れ込んだ青年の心境…


それこそまさしく


「今スか…」


だったのではないでしょうか。


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さて、恒例のにおいチェックです。


本好きの皆さんなら、もちろんやってますよね?


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むむ…


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これは…


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確か…

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これです!


津村記久子さんの著書「これからお祈りにいきます」と同じニオイだ〜。



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念のため見てみると…



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ほら、やっぱり大日本印刷



というわけでネタバレも辞さない覚悟で徹底レビューさせて頂きました「火花」



皆さんもぜひ一度お手に取って、そしてニオイを嗅いでみてくださいね。



それでは!