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もうだめかもしれない。

大丈夫ですかと聞かれたら、はい大丈夫ですと言うタイプの人間です。

おばちゃんが一人でやっていたハンバーグ屋さんの話

街の風景

こんにちは、hanadekameganetです。


この間妻がケンタッキーでごはんを買ってきてくれたのですが


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子供用のセットって、今こんな感じのかわいいボックスに入れてくれるんですね。


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こちらが裏面です。


中にはポテトと骨なしのさくさくしたチキンが入っており


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こども向けセットにはかかせないおもちゃももちろんついておりました。


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カーネルサンダース氏が販売員から客寄せ、配達からおもちゃの説明まで一人で行うその勤勉な姿に胸を打たれました。


その様子を見て思い出したのが、会社の近くのハンバーグ屋さんでした。


僕の母親世代と思しきおばさまが一人で切り盛りしていると思われるそのお店は、


お昼休みに行くのに非常に度胸が試されるところでした。


と言いますのも、とにかく時間がかかるからです。


お店には当然おばさんしかいないので、水とおしぼりを出す→オーダーを取る→つくる→出す→お会計する→片付けて次のお客さんを入れる、という一連のフローを一人でこなさねばならず


ついうっかり午後イチで会議だの商談だのを入れてる日に食べにいったりすると、


オーダーが出てくる前に店を出ざるを得ないとか、気が気じゃない状態で待ちながら出てきたら速攻で食べ終えて慌ただしくでなければいけない、という状態に陥ることになる、という玄人向けなお店なわけです。


全て一人でこなさなければならないという物理的な問題もさることながら


一番の原因と思われるのはおぼさんのマイペース加減ではなかろうかと推察されます。


謎の余裕からくる動作の優雅さ、それはまるで彼女がこの店の主人ではなく、常連客の一人ではないか?と困惑させるほどです。彼女の周囲には悠久の時が流れていました。


どれだけ客が待っていようと、あとから来た客が中にいる先客が全員着席したままテーブルの上に水かしかない状態でじっと待っている様子を見て空気を察し、そのままドアを閉めて帰っていっても、そんなことは彼女にとっては関係ないのです。


目の前の客のハンバーグを焼く、それが仕事なのです。


いつもにこやかな彼女は「男の人はいっぱい食べる」という信念を持っていたようで、男性客が来ると基本的にごはんを大盛りにすることを勧めてきますが、大盛りは別料金でした。


そして、注文してから出てくるまでの平均時間は約40分であったと記憶しています。


入り口の脇には毎週水曜日の午後、店内で占いセミナーを開いています、という張り紙がしてありました。そのセミナーを行うのが彼女なのか、はたまた別の誰かであったのか、今となっては知る術はありません。


先日久しぶりに近くを通りがかった時、店は無くなって活気のある居酒屋になってました。


その店では何人もの店員さんが、隙無く忙しそうに動き回り、お客さんを相手にしていました。


お店は繁盛しているようでしたが、僕は少しだけ寂しくなったのでした。