もうだめかもしれない。

大丈夫ですかと聞かれたら、はい大丈夫ですと言うタイプの人間です。

上司の悪口で団結するようになったら人間終わりだぜってあの人は言った

深田恭子をCMで見るたびに俺の思考は停止する。

 

彼女が若く、まだアイドル的な女優として世間で認知されていた頃、こんな感情を抱いたことがあっただろうか。否。俺はむしろ彼女のことを「演技もろくにできないムチムチホリプロ女」くらいにしか認識していなかったはずだ。ホリプロの認識はしていた。

 

ところがどうだろう?

今メナードのCMで彼女を見かける度に俺が感じるこの感情、それを人は情熱と呼ぶ。

 

これは恋?

 

彼女を見る時頭の中に浮かぶのは、何故かブリーフ一丁で後ろ手に縛られた自分が目の前で退屈そうに座る深田恭子に向かって

 

「せ、先生ッ、俺、俺もう…ダメですッ!」

 

と叫んでる光景なんですけど、これ何なんですかね?え、死んだ方がいい?死んだ方がいいよね?了解です。殺してくれ。俺が人間である間に。そして妻と子供に伝えてください。俺は歴史に生まれた歴史の男だった、と。

 

■顔がかわいいのに近くで話していると口臭が結構するとか美人なのに字がクソ下手みたいなことって時々あるじゃないすか。あれにグッと来る人多いと思うんですけど、あれはなんなんすかね。ギャップ?GAP?バナナリパブリック

 

逆ギャップみたいなことなんすかね。

普通は冴えない人が実はこんなことが得意だったみたいなところが魅力ですよねみたいなことが多いじゃないですか。そう言う意味では完璧っぽい人が実はこんな弱いところもあるんだよってのが親しみやすさに繋がってるみたいなのに近いのかね。

しかし、あの人字汚かったなー。伝言メモだったんだけど超忙しくて苛立ってるときの配送会社の配達員が書く不在届かと思ったもん。もう再配達依頼しないで最寄りの営業所まで取りに行こうと思ったもん。

で、まあ何がいいたいかって言うと顔の良し悪し関係なく巨乳の人って基本的に明るいなってことです。こちらからは以上です。

 

■昔仕事を一緒にしていた協力会社の女性がかっこよかった。

会議の場で、こちらのプランを制作会社に伝えなきゃいけない場面があって、彼女がその場のディレクションをしていたので説明していたんだけど、実際の制作スタッフの人たちが職人気質の人が多くて、彼女が若い女性だったからなのか、やたらと高圧的な感じでつっかかってきて、基本的なことを何度も繰り返し質問してきたり、重箱の隅を突くようなことを言ってきたりした。場の雰囲気は最悪だったし、俺も何か言った方が言いのか迷っていたが、ここで出しゃばっても余計に変な空気になるかなとか気にしていたら、そんな心配は全然無くて、彼女は平然と、対等な関係性を言外に感じさせながら極めて平易な言葉でわかりやすく説明をし、その場を丸く収めた。

会議が終わって二人で話をしていると、どっと疲れたと言う表情で彼女が

 

「あの人たち、なんであんなに細かく聞いてきたと思います?

あれ、自分に自信がないからですよ」

 

と言った。

彼女からすれば当たり前の感想で、特に気にも止めていなかったのだろうが、俺からすると非常に印象に残る言葉で、未だに仕事の場でこの言葉が頭を掠めることがある。

無駄な質問を重ねていないか?本題からブレていないか?自己満足をするためだけの言葉を発していないか?自分の自身の無さを埋め合わせるために、誰かの尊厳を踏みにじろうとしていないか?

 

彼女はその後転職し、結婚して子供を産んだ。

産休中に連絡が来て、何かと思ったら当時俺の会社で扱っていたサプリメントを欲しい、という。生まれてくる赤ちゃんのために、飲んでおきたいのだ、と彼女は言った。俺は社割で思い切りやすくしてサプリメントを彼女に送った。

見た目はギャルがそのまま大人になったみたいな女性だったが、タフでかっこいい女性だった。俺は彼女と仕事をしている時、かかって来た電話に対して「如何ともしがたい」という言葉を使ったら爆笑されたことが忘れられない。その後も仕事の中でなんらかのトラブルが発生すると、何かにつけて彼女に「如何ともしがたいですね」といじられ続けた。

もう一緒に仕事をする機会も無いが、タフでかっこいい母親として、今日も元気に生きているのだろう。どこかで会えるといいな、と思った。