もうだめかもしれない。

大丈夫ですかと聞かれたら、はい大丈夫ですと言うタイプの人間です。

自分磨きのイノベーション

皆さん、今日も耳くそほじくってますか?

 

そう、俺たちはいつも耳くそをほじくらなければならない。ついでに言うと鼻くそもほじくらなければいけない。歯も磨かなければならない。体も洗わなくてはいけない。ゴシゴシとね。

 

俺なんかライオンの「プロテク」っていう中年のニオイ対策ボディーシャンプーまで使って洗ってんだから。腋の下とか股間とかね。もう無敵よ。無臭。ムシューダ。

 

それにしても「腋」っていう漢字のこの今にも漂ってきそうなこのフォルムたるや。

なんで「夜」って時の左側に「月」が付いただけでこんなに変わっちゃうのかね?「月の夜」ですよ?何なら無臭か、かぐわしきいい香りがして来そうなもんじゃ無いすか。「腋」の字も泣いてますよ。ひどいことしやがるって。別々に暮らしてる時はあんなに素敵だったのに。一緒に暮らし始めたらこの始末。俺たち、やっぱり一緒になるべきじゃなかったんだよっつって「夜」は出てくわけ。それでも「月」はまだ「夜」のことが忘れられないんだよね。っていうドラマ見た?Netflixでやってるらしいよ。なんの話?

 

とにかく精神的・観念的な「自分磨き」とかしてる場合じゃなくて物理的に俺たちは磨くところがいっぱいあるわけだけど、こと耳くそ・鼻くそ関連に関しての「磨きメソッド」のおざなりさ具合、すごくないすか?

耳かきに関しては数年前から掘りやすい形状の商品が複数出てきていることは知っている。

三連型になっていたり、先端がドリルのようになっていて、スコップのように掻き出すのではなく、ぐるぐるとまるでワインのコルクを抜くときのワインオープナーのように動かすことで耳くそが取れるのである。

近年ではマイクロスコープが付いていて、自分の耳の中を見ながらホリホリできるものもある。この間なんか、それがWi-Fiで飛ばしてスマホで映像が見れるなんてものもあった。技術革新。

 

なるほど、と。まあ、工夫しましたねと。

でも、それらは結局「自分の手で耳の中に棒を突っ込んで耳くそを掻き出す」という作業をしやすくしているだけなんですよ。根本はかわらないんです。あの、竹でできた小さじみたいな、反対側にタンポポの綿毛みたいなのが付いてて最後に「ポフポフ」ってやるやつと。

 

さらにいうと、鼻くそはどうしたんじゃいという話ですよ。「耳かき」はあっても「鼻かき」は無いんですよ。じゃあどうするかってモチのロン。my selfなわけですよね?my fingerですよ。Kiss my finger Kiss my ass。

そんな指を鼻の穴に突っ込んでグリグリ、人間はもう何年も何十年も何万年もそうやって鼻くそ掘ってるわけですよね。そこに技術革新は?なぜ鼻くそをほかのメソッドで取ろうとしないのか?我々人類はなぜ鼻くそを取るためのイノベーションを怠ってきたのか?

 

ってことを人差し指を鼻の穴に突っ込んでしばらく考えてたんですけどね、わかりました。

これで十分なんですよ。いっぱい取れるし。タダだし。取った後の鼻くそはテーブルの下とかにも付けられるしね。俺は子供の頃実家のダイニングテーブルの下にほじくった鼻くそを毎回擦り付けてたからよくわかるんです。人って、掘った後の鼻くそをどこかにくっつけたがる生き物だから。

後年ダイニングテーブルの下に物を落として拾おうと屈んだら、天板の裏側にびっしり付いた、己の鼻くその残滓が視界に入っちゃって、しばらくその残像で悪夢見ましたけどね。

ってことで、みんなは鼻くそ掘ったらちゃんとティッシュに包んどくように。ここ、テスト出るからな。