もうだめかもしれない。

大丈夫ですかと聞かれたら、はい大丈夫ですと言うタイプの人間です。

においをかぐ

私の癖のひとつに「においをかぐ」というものがある。

特によくかいでいるのが小鼻の脇のにおいである。


いきなり複合技で恐縮なのだけど、実は右手中指のペンだこをぐりぐりする、という癖もあって、それとの合体で
「右手中指のペンだこを小鼻の脇にこすりつけ、それを鼻の近くに持って行ってかぐ」
ということをもう何年もやっている。

思い出す限り、大学受験の勉強をしているときにはすでに頻繁にしていた記憶があるので、15年はやっていることになる。
ここまでいくともう流れるように自然にこの仕草が生活の中にすりこまれているので、苦もなく毎日行っている。
会社にいるときも、デスクワーク中は多分やっている。多分というのは無意識にやっているだろうことが想像できるからだ。
この仕草を意識してやっていることはない。

ちなみに以前筒井康隆の小説を読んでいたら
「すぐに嫌な匂いを放つ小鼻の脇」
という描写があって、そうそう!すぐくさくなるんだよねーと非常に嬉しかったのだけど、わかちあう相手もいないし、
実際生活の中でそのにおいを確認しているのはやはりあまり褒められたことでは無いので、私と筒井康隆だけの秘密ということにしている。

また、これは家の中だけでしかやっていないことだし、自分でも汚いと自覚しているので書くのは非常に勇気がいるのだけど
耳の穴に指を突っ込んでぐりぐりし、その匂いをかぐということもしている。
気分を害された方がいたら誠に申し訳ない。ただ、この癖ももう10年以上やっていると思う。

耳かきをしていたある日、仕上げに指をつっこんでぐりぐりし、もう耳垢が残っていないかな、と確認した。
なんの気もなしに出した指をくんくんと嗅いでみた。

なんと、甘い匂いがしたのだ。

甘ったるい、なんとも言えないにおいだった。
それ以来、家にいて、テレビを見ている時などにこれもほぼ無意識に耳の穴に指を突っ込んでしまう。

ちなみに、これも以前尾崎豊が書いた小説を読んでいたら、登場人物の描写の中に
「耳の穴に指を突っ込んで、指先についた耳垢を鼻から吸い込んでいた」
という描写があり、僕は耳垢を吸い込んでいるわけではないんだけど、シンパシーを感じたものだ。
もちろんこれもわかちあう相手はいないし、まして相手は尾崎豊だったので、これも僕と尾崎だけの秘密ということにしている。

最近はこどもたちの頭と首筋のにおいをかぐのも好きである。
つむじのあたりから下に降りていき、耳の裏側と首筋のにおいをくんくんやっている。
「くすぐったいからやめて!」
と笑いながら言うが、やめない。しつこくやっていると怒られる。それでもやめない。
そのまま最終的には横倒しにして、服をまくりあげ、おへそのあたりに口をつけて思い切り息を吹き
「ぶぶぶぶ」
と音を立ててやる。ここまでが1セットである。

こどものにおいがいつくさくなるかなと思っているが、今の所息子も娘もいいにおいなので、余計にかぎたくなる。