ハンチバック
芥川賞受賞作で久しぶりにすぐ読みたいと思ったので購入して読んだ。
読んでしまった、というか読まされたと言う感じ。
この見てしまった感は岬の兄弟見終わったあとの感覚に似ている。
普段見ないふりしてること、
気が付かないようにしてることを
いやいや、ここにいるから、
それ、あんたが知らないふりしてるだけだから、
と目の前にぶら下げられる感覚。
紙の本読む行為一つとっても視点を変えれば健常者のマチズモだと言い切られると、
他に趣味もないし、これが俺と社会の接点だから見逃して、と言う気分になる。
視野狭窄が進めば俺も障害者側に行く日があるかもしれないし、字が読める、紙の本を読めるということは、今の俺が健常者であることの唯一の証明な気もする。