もうだめかもしれない。

大丈夫ですかと聞かれたら、はい大丈夫ですと言うタイプの人間です。

自分磨きのイノベーション

皆さん、今日も耳くそほじくってますか?

 

そう、俺たちはいつも耳くそをほじくらなければならない。ついでに言うと鼻くそもほじくらなければいけない。歯も磨かなければならない。体も洗わなくてはいけない。ゴシゴシとね。

 

俺なんかライオンの「プロテク」っていう中年のニオイ対策ボディーシャンプーまで使って洗ってんだから。腋の下とか股間とかね。もう無敵よ。無臭。ムシューダ。

 

それにしても「腋」っていう漢字のこの今にも漂ってきそうなこのフォルムたるや。

なんで「夜」って時の左側に「月」が付いただけでこんなに変わっちゃうのかね?「月の夜」ですよ?何なら無臭か、かぐわしきいい香りがして来そうなもんじゃ無いすか。「腋」の字も泣いてますよ。ひどいことしやがるって。別々に暮らしてる時はあんなに素敵だったのに。一緒に暮らし始めたらこの始末。俺たち、やっぱり一緒になるべきじゃなかったんだよっつって「夜」は出てくわけ。それでも「月」はまだ「夜」のことが忘れられないんだよね。っていうドラマ見た?Netflixでやってるらしいよ。なんの話?

 

とにかく精神的・観念的な「自分磨き」とかしてる場合じゃなくて物理的に俺たちは磨くところがいっぱいあるわけだけど、こと耳くそ・鼻くそ関連に関しての「磨きメソッド」のおざなりさ具合、すごくないすか?

耳かきに関しては数年前から掘りやすい形状の商品が複数出てきていることは知っている。

三連型になっていたり、先端がドリルのようになっていて、スコップのように掻き出すのではなく、ぐるぐるとまるでワインのコルクを抜くときのワインオープナーのように動かすことで耳くそが取れるのである。

近年ではマイクロスコープが付いていて、自分の耳の中を見ながらホリホリできるものもある。この間なんか、それがWi-Fiで飛ばしてスマホで映像が見れるなんてものもあった。技術革新。

 

なるほど、と。まあ、工夫しましたねと。

でも、それらは結局「自分の手で耳の中に棒を突っ込んで耳くそを掻き出す」という作業をしやすくしているだけなんですよ。根本はかわらないんです。あの、竹でできた小さじみたいな、反対側にタンポポの綿毛みたいなのが付いてて最後に「ポフポフ」ってやるやつと。

 

さらにいうと、鼻くそはどうしたんじゃいという話ですよ。「耳かき」はあっても「鼻かき」は無いんですよ。じゃあどうするかってモチのロン。my selfなわけですよね?my fingerですよ。Kiss my finger Kiss my ass。

そんな指を鼻の穴に突っ込んでグリグリ、人間はもう何年も何十年も何万年もそうやって鼻くそ掘ってるわけですよね。そこに技術革新は?なぜ鼻くそをほかのメソッドで取ろうとしないのか?我々人類はなぜ鼻くそを取るためのイノベーションを怠ってきたのか?

 

ってことを人差し指を鼻の穴に突っ込んでしばらく考えてたんですけどね、わかりました。

これで十分なんですよ。いっぱい取れるし。タダだし。取った後の鼻くそはテーブルの下とかにも付けられるしね。俺は子供の頃実家のダイニングテーブルの下にほじくった鼻くそを毎回擦り付けてたからよくわかるんです。人って、掘った後の鼻くそをどこかにくっつけたがる生き物だから。

後年ダイニングテーブルの下に物を落として拾おうと屈んだら、天板の裏側にびっしり付いた、己の鼻くその残滓が視界に入っちゃって、しばらくその残像で悪夢見ましたけどね。

ってことで、みんなは鼻くそ掘ったらちゃんとティッシュに包んどくように。ここ、テスト出るからな。

上司の悪口で団結するようになったら人間終わりだぜってあの人は言った

深田恭子をCMで見るたびに俺の思考は停止する。

 

彼女が若く、まだアイドル的な女優として世間で認知されていた頃、こんな感情を抱いたことがあっただろうか。否。俺はむしろ彼女のことを「演技もろくにできないムチムチホリプロ女」くらいにしか認識していなかったはずだ。ホリプロの認識はしていた。

 

ところがどうだろう?

今メナードのCMで彼女を見かける度に俺が感じるこの感情、それを人は情熱と呼ぶ。

 

これは恋?

 

彼女を見る時頭の中に浮かぶのは、何故かブリーフ一丁で後ろ手に縛られた自分が目の前で退屈そうに座る深田恭子に向かって

 

「せ、先生ッ、俺、俺もう…ダメですッ!」

 

と叫んでる光景なんですけど、これ何なんですかね?え、死んだ方がいい?死んだ方がいいよね?了解です。殺してくれ。俺が人間である間に。そして妻と子供に伝えてください。俺は歴史に生まれた歴史の男だった、と。

 

■顔がかわいいのに近くで話していると口臭が結構するとか美人なのに字がクソ下手みたいなことって時々あるじゃないすか。あれにグッと来る人多いと思うんですけど、あれはなんなんすかね。ギャップ?GAP?バナナリパブリック

 

逆ギャップみたいなことなんすかね。

普通は冴えない人が実はこんなことが得意だったみたいなところが魅力ですよねみたいなことが多いじゃないですか。そう言う意味では完璧っぽい人が実はこんな弱いところもあるんだよってのが親しみやすさに繋がってるみたいなのに近いのかね。

しかし、あの人字汚かったなー。伝言メモだったんだけど超忙しくて苛立ってるときの配送会社の配達員が書く不在届かと思ったもん。もう再配達依頼しないで最寄りの営業所まで取りに行こうと思ったもん。

で、まあ何がいいたいかって言うと顔の良し悪し関係なく巨乳の人って基本的に明るいなってことです。こちらからは以上です。

 

■昔仕事を一緒にしていた協力会社の女性がかっこよかった。

会議の場で、こちらのプランを制作会社に伝えなきゃいけない場面があって、彼女がその場のディレクションをしていたので説明していたんだけど、実際の制作スタッフの人たちが職人気質の人が多くて、彼女が若い女性だったからなのか、やたらと高圧的な感じでつっかかってきて、基本的なことを何度も繰り返し質問してきたり、重箱の隅を突くようなことを言ってきたりした。場の雰囲気は最悪だったし、俺も何か言った方が言いのか迷っていたが、ここで出しゃばっても余計に変な空気になるかなとか気にしていたら、そんな心配は全然無くて、彼女は平然と、対等な関係性を言外に感じさせながら極めて平易な言葉でわかりやすく説明をし、その場を丸く収めた。

会議が終わって二人で話をしていると、どっと疲れたと言う表情で彼女が

 

「あの人たち、なんであんなに細かく聞いてきたと思います?

あれ、自分に自信がないからですよ」

 

と言った。

彼女からすれば当たり前の感想で、特に気にも止めていなかったのだろうが、俺からすると非常に印象に残る言葉で、未だに仕事の場でこの言葉が頭を掠めることがある。

無駄な質問を重ねていないか?本題からブレていないか?自己満足をするためだけの言葉を発していないか?自分の自身の無さを埋め合わせるために、誰かの尊厳を踏みにじろうとしていないか?

 

彼女はその後転職し、結婚して子供を産んだ。

産休中に連絡が来て、何かと思ったら当時俺の会社で扱っていたサプリメントを欲しい、という。生まれてくる赤ちゃんのために、飲んでおきたいのだ、と彼女は言った。俺は社割で思い切りやすくしてサプリメントを彼女に送った。

見た目はギャルがそのまま大人になったみたいな女性だったが、タフでかっこいい女性だった。俺は彼女と仕事をしている時、かかって来た電話に対して「如何ともしがたい」という言葉を使ったら爆笑されたことが忘れられない。その後も仕事の中でなんらかのトラブルが発生すると、何かにつけて彼女に「如何ともしがたいですね」といじられ続けた。

もう一緒に仕事をする機会も無いが、タフでかっこいい母親として、今日も元気に生きているのだろう。どこかで会えるといいな、と思った。

 

 

 

松井五郎の作詞添削講座ってまだやってます?

■この間子供連れて近所の公園行ったんですよ。で、砂場で遊びたいって言うから砂場行ったんですね。

比較的空いてて、俺たち以外には子供を連れた男親が2組。

男親ってのはママさんたちと違って基本的に子供を連れていてもあまり交流というのは無い。稀に人懐こい感じの「お前絶対営業だろ」って繋がり大事・出会いに感謝!って感じのおしゃべり野郎がいるが、基本的には殺伐としている。男は互いに牽制しあって子供たちを遊ばせているのだ。

そのうち、2組いるうちの男親Aの元へ嫁がやってきた。はじめのうちは親しげに喋っており、子供にも甘い感じの声を出していたので気に求めてなかったのだが、いきなり急変。

 

「ねえ、これなんで砂まみれになってんの?」

 

辺りはシーンですよ。

俺も、もう一人の男親Bも、あのママ特有の、これから指摘しますよ?って時の「ねえ」には敏感なもんだから、もう耳がピーンっと立ちましたね。それはまるで、野良猫が自分を捕まえんとする敵を察知した時のように、スタンドバイミーでゴーディが線路に触れて「汽車だーっ!」と叫んだ時のように、フラグがビシッと立ってた。

どうも子供の飲んでたペットボトルの蓋に砂が付いていた模様。子供は見たところ3歳前後。確かになんでもポロポロ落とす年頃である。しゃーないじゃないの。とは言えないのである。

 

夫「あ、それ落としちゃったのかな」

妻「洗ってきてよ。なんで気がつかないの?」

 

ゴングがカーンって鳴りましたよね。いやー、見たくないなーこの雰囲気。まさか昼下がりの砂場でこんな惨劇が目の前で始まっちゃうとは。かぶりつきですよ。近い近い。何ここ実況席?

俺と男親Bはその場にいないフリで完全に存在消してた。マジ空気。俺は今酸素になった。風と大地と一体化した。俺は風。千の風

その後も子供が裸足で砂場に入っているのを見てなんで靴を脱がせたのかだのなんやかんやと言い始め、男親の方は初めは笑い混じりに応戦していたものの、次第に笑いの割合が消え、声のトーンも低くなって行く。フーッ他人様の夫婦の喧嘩はキクーッ!明日は我が身って感じで最高の刺激っすね。

で、口うるさい嫁に散々いびられてイヤんなっちゃった親父は

 

「ママ来るとうるせえな~なあ〇〇!」

 

といちいち子供に同意取り始めて、確かに嫁のいびり具合もうるせえけど、お前も子供に夫婦の小競り合いの展開委ねてうるせえからお似合いだよ、と思った。子供が親父を完全シカトして黙々とお城を作ってたのが救いだった。いいぞ。これが本当の砂の器。ROCK。

めんどくさいししんどいから、聞いてないふりしたまま近くでバドミントンやってるジジイとババアを見てた。夫婦なのか、長く連れ添った二人だけに通じる雰囲気が感じられてこれが夫婦の余裕だなって思った。ジジイもババアも年取りすぎてどっちがジジイなんだかババアなんだかわかんなくなってたけど。

俺やあんたら夫婦があのジジババの域に達するまでにはまだまだ道のりは遠いから頑張ろうぜ、って勝手に思ってた。

空は超晴れてて青かった。

 

■商談中にスマホに着信。

見たことない番号。で、最近のiPhoneって市外局番から大体の地名出すじゃないですか。出なかったらごめんね。俺の出るのよ。

それが九州地方なわけ。親族もいるし、取引先も何社も九州地方にはいるから、まあ登録はしてないけど同席してる人に断って電話出たわけ。「もしもし」

 

「●●さんの携帯ですか?私、●●署の者ですが、交通事故の件でお電話しました」

 

知らないことだらけ。知らない名前、警察、交通事故。嫌なニオイしかしない。

 

「え、いや、違いますけど…」

 

この時点で俺は足りない脳みそをフル回転させた。一つ、俺の携帯番号を誰かが不正に利用している、二つ、今電話をかけてきている奴が何らかの詐欺である。

交通事故にあったからお金が必要だ、は今や振り込め詐欺ではオールドスクールどころかクラシックである。母さん助けて詐欺ってそういえば誰か使ってる?使ってないね?じゃ、話続けるけど。

 

「あーそうなんですね。あのー、こちらの番号は●●●ー●●●●ー●●●●でお間違い無いでしょうか?」

 

かなり訛りが強い警察の人は俺の携帯の番号を言った。もちろん俺の名前とは違うし、交通事故にここ最近関係した覚えもない。30年近く前に轢かれたことはあるが。

 

「はい、私の番号ですけど」

 

「あー、じゃあこちらが番号を聞き間違えたのかもしれません。すみませんが、上のお名前だけ教えていただけないでしょうか?」

 

何でだよ。って思った。正直。

個人情報取られんのか?とか一瞬頭を過ぎったが結局偽名ではなく本名を名乗る。

 

「●●の方では無いですよね?」

 

と九州地方の県名を出されたので、

「いえ、私は東京で働いてますので…」と「東京」のところを強調して答えた。「TOKYO」って言っていたかもしれない。

 

「そうですか。大変失礼しました。もう今後電話はしませんので」

 

と言って電話は切れた。

 

世の中ではいつも事件が起きている。

俺の携帯の番号とそっくりな誰かが、日本のどっかで今日交通事故で大変な目にあっている。

被害者なのか、加害者なのかわからないけど。警察に電話をされる立場になっているのだ。

落ち着かない気持ちのまま商談に戻った。早く解決するといいな、と思った。

 

 

 

月曜日の実感が薄くて明日うっかり休みみたいな気分で酒を飲んでしまいそうな夜

■車に上司と取引先と俺の三人で乗ってる時に星野源の曲が流れてきた。上司が知らないなら黙っときゃいいのに取引先のおじさんに「これ歌ってるのは誰ですか?」と聞き出して取引先のおじさんは案の定「いやあ私はこういうのわからなくて」と返し、ここで会話終了かと思ったら上司はなんと「これはね、大江千里ですよ」とお前は西暦何年生きてんだよと言うことを言い出したので生粋の星野源メンヘラファンとしてここは黙ってられないと「これ、星野源って人ですよ」と訂正したわけなんだけども、言われてみると声似てるなと思うようになって星野源の歌聴いてても大江千里が歌ってるような気がしちゃって辛いって話、もうしましたっけ?

ちなみに俺は小学4年の時大江千里の「夏の決心」ってシングルを買ったことがあり、好きなもののテイストはきっと変わらないんだなって感慨深い今日この頃です。

 

■もう何年も前のことだけれど、会社の先輩に銀座のオーセンティックなバーに連れていってもらったことがある。その時まだ俺は20代で、もちろん金も無いし(今も無いんだけど)銀座で飲む、なんてことは考えもしなかった。とにかく金がかかる大人が行く街、という中学生くらいの感想しか銀座に対しては持ち合わせていなかった。

先輩、という書き方をしたが正確には父親くらい年の離れたオッサンだった。部署も違うしそれほど親しいわけでもなかったと思うのだけど、たまたまいっしょに仕事をするきっかけがあり、それ以来俺のことをやけに気に入ってくれ、目をかけてくれるようになっていた。

 


「いつか奢ってやるから」

 


ことあるごとにその人は俺にそう言ってくれていた。

結局オッサンは黙って待っててもそろそろ定年、という年だったにも関わらず、独立して店を出す、と言って辞めることになった。辞める前に約束は守る、と言って俺を銀座に連れて行ってくれることになったのだ。

そこには俺だけじゃなくて、俺と同じ部署で仕事してた新人の女の子と三人で行った。俺も20代だったけど、その子はそれこそ入社したばかりのまだ学生みたいな状態だったし、地方出身の子だったから余計に銀座なんて行ったこともなければ見たこともないという状態。

そんな俺たちをよく銀座に連れて行く気になったものだ。奢り甲斐がこれほどない奴らも珍しいだろう。

もう行き方も忘れてしまったが、1軒目は和食の割烹みたいなところで、2軒目にバーに連れて行ってくれた。ピシッとしたスーツみたいの着たバーテンが立ってるようなバーで、俺はそんなの映画の中でしか見たことないから田舎もん丸出しでふえええってなってたと思う。

オッサンはバーなんか行ったことが無い俺と女の子に色々手ほどきみたいな感じで教えてくれたのだが、慣れない雰囲気に圧倒されている上に酒まで入っているのでロクに覚えていない。バーの客たちと言うのはみんな顔見知りみたいな感じで、なんだか親戚同士の集まりの場に、俺たち子供が紛れ込んでしまったような気分で、とにかく恥ずかしいという思いの方が強かったことを覚えている。

全部でいくらかかったかなんて野暮なことは聞けなかったけど、三人であれだけ飲み食いしてそこそこかかっただろうに全額オッサンは出してくれたし、会計の仕方もいつ払ってるのかわからないようなやり方で、とにかくまあそういうスマートな大人の作法みたいなものを俺たちに見せたかったのかもしれないな、と今になると思う。オッサンはまあ時々鼻持ちならない自慢が多いきらいはあったけど、基本的には「大人」って感じで、良くも悪くも、知らない世界を時間も金も使ってわざわざ見せてくれる、俺にとって貴重な人だった。

 


連れていってくれた退職したオッサンは店を出したら必ず招待してくれると言っていたのに何の連絡もなくて、いつになったら店を出すんだろうと思っていたら同僚に熊谷の方でもうとっくに開店してると聞いた。池上彰に似てるオッサンだった。

一緒に行った学生みたいだった女の子は結婚して子供を産み今は産休に入っている。いつの間にか母親になってしまった。

今思い出すとあれはなんだったんだろうという記憶の一つ二つがあるが、これはその中でも最も「あれは本当にあった出来事だろうか」と思えるくらいフワフワと現実感の無い思い出だ。

ただ、オッサンに促されてそのバーのマスター(バーテンっていうのか?)と会社の名刺を交換したら、バーからはその後三年間毎年年賀状が届いくようになって、銀座のバーってのはマメなもんだなと思った。

 


ということを本棚の整理をしていたら出てきたカクテルの本を見て思い出した。そこのバーのマスターが監修しているというので店でオッサンに言われどさくさ紛れに買わされたのだ。時々開いて読んだりする。

 


「情熱的な夜に、セクシーなネーミングの

カクテルを注文して、さりげなく二人の距離を近づけるのも、大人のお酒の楽しみ方ー『ビトウィーン・ザ・シーツ』」

 


どこで披露すんだよこの知識。

小室哲哉のいない世界で生きていくということ

■カラオケでの選曲ってみんないつ頃慣れるんですか?とか言ってるうちにマジでもうアラフォーっすよ。怖。ほんこわ五字切りしとく?イワコデジマイワコデジマ。この霊は過去に執着する地縛霊かと思うのですが、いかがでしょうか、下ヨシ子先生?

じゃないんだよ。うるせえな。

この間すげえ久しぶりに会社関係の飲み会に行ったわけですよ。そしたら流れでカラオケだーなんつってね。てな具合にね、行きたいっすねYEAHってことで久しぶりにマイクロフォン握ったわけなんですけど、はたと思うわけですよ。like a「何歌えばいいの?」

その場にいる人の年齢とかって自分の年齢が上がるにしたがって当然上がるじゃないですか。もうその場って基本的に俺がほぼ最年少な訳。もう一人だけ俺の一個下がいたんだけどまあ34にもなると同い年みたいなもんだし。

まずは周囲の出方を見ますわな。ラルク?なるほどね…サザン?間違いないっすね。てことはミスチルも…?ご名答!そこはアンダー50ならもはや通用する魔法のカード。ということは北の雄・グレイ兄さんも…?YES!

そこでついに回ってくるマイクリレー。俺の隣にいた一個下が何をチョイスするかとドキドキしてたらまさかのスピッツ「チェリー」あー取りやがった!マサムネ取りやがった。もう無いって、この場を納得させるチョイス無いって。今冷静に考えるといくらでも他の選択肢があったと思うんだけど、MIC check1・2もそこそこに何を血迷ったか焦った俺がデンモクにバチコンと打ち込んだ楽曲はhitomiで「CANDY GIRL

いや懐かしいけども!「見た目で選んで何が悪いの?」って使い捨てカメラのCMのタイアップだったんだから。いや、時代!

ちなみに「キャンディガール」って検索してみたら立川のピンサロが出てきました。小室パイセン、俺たちの時代は終わったみたいっす。

いつかこの超音波検査を思い出してきっと泣いてしまう

■報告するようなことでもないが、今日肝臓の超音波と血液検査の結果報告があった。

結論から言うと、何でもないです。異常なし。ノープレブレム。無問題。病院行くのに往復40分。診察45秒。盛ってないです。あくまで体感だけどマジで1分かかってない。

最近の大きい病院というのは紹介状がないと自分で選んでこの病院にしたのでお金を払いますという名目で何千円も取られ(なにそれ?)検査と診察が分かれていて計3回通院させられた挙句がこれです。多分医者と俺の目は一回もあってないですよ。それでも食い下がったもん俺。

医者は俺が診察室に入るなり「超音波も血液検査も数値は正常の範囲内ですねー。定期的に診断受けてまた様子見てくださいー」と一言で流れるように言ったあとでどうぞお帰りくださいみたいな空気を出してきたので、いやいやいや、と。

俺のこの数週間の気持ちわい!と行き所のない怒りを八つ当たりしない程度に「あのう、私お酒をですね、その、毎日飲んじゃってまして、そういうのは今後控えた方が…?」と控えめに聞くと「うーん、そうですねえ、ま、休肝日は定期的に設けて頂いて。はい」どうぞお帰りください。シンプルドクター。

病院のことや医師のことを悪く言うつもりはないです。彼らは彼らの仕事をきちんとしてくれたし俺の身体に異常がないこともわかってし。だけど、一つだけ俺が皆さんに伝えられることがあるのだとしたら、マジでこの世の中、身体なんて悪くしてらんないっすね。

てことで、俺は今日一人で「肝臓元気でよかったねパーティ」するんで、よかったら皆さん来てください。ストロングゼロだけは豊富にあるんで。

 

 

■会社のトイレでよくこもってるんだが、排便の仕方に人それぞれ特徴があるのが面白い。

やたらとトイレットペーパーをからころと最初に出すやつ。ウォッシュレットで異常に自分の肛門を刺激するやつ。様々だ。

完全に無言、というやつも結構いてこいつが一番怖い。何しろ素性が知れない。大抵はそいつのブリブリなのかビチチッなのかによってウンコの具合を推し量ることができるのだが無言の上に無音、という猛者がいて「こいつは一体、隣の個室で何をしているんだ…?」というちょっとしたホラー体験が出来ます。

そうなると俺も身動きを取ることが出来ず、相手の動きを気にしつつ手に汗握る攻防戦。いつのまにか息さえ止めてスマホの画面でデイリーポータルZをスクロールし続けるという不毛な時間が続く。やがて相手が諦めて出て行くわけなんだけど、俺はこの勝負で今のところ負け知らず。それはイコール俺は業務時間中のウンコの時間が異様に長いってことでもあるんだけど、それはまた、別の話by森本レオ

 

 

■「人生の楽園」というセカンドライフは田舎暮らしが最高!プロパガンダ番組を時々見ているのだが、出てくる夫婦、夫が99パーセント元公務員か大手企業の重役まで行った人間で、なんていうか、リタイア後に田舎でのんびりスローライフ、っていう「人生のボーナスステージ」を手に入れられる人種ってのは、「そういうこと」なんだな、って思いました。おわり。

 

 

■今日テレビ見てたら超距離バスに乗って東京に来た人たちにインタビューするっていう番組をやってた。その中に今日結婚の挨拶をするために相手の両親と会う、っていう福岡から来た若い男性が出て来たんですよ。ディレクターが「え、じゃあ緊張してるんじゃないですか?」って振ったら「いや、別にしてないです」と。「だって、緊張してもしょうがないじゃないですか」と。

ちなみになぜかサッカーボール持ってて、格好も今から彼女の両親に会いに行くってのにハーフパンツにTシャツという今からAIR JAMですか?みたいな格好。よく見るとヘアバンドからドレッドっぽい髪の毛がはみ出している。

D「その格好、結婚の挨拶しに行く感じじゃないですよね?」

男「一応スーツは持って来てるんですけど」

D「そのボールは?」

男「1週間こっちにいるんで、時間があったらって」

D「お仕事なにされてるんですか?」

男「就労支援の社会福祉の仕事です」

うちの会社でもそうなんだけど、「緊張って意味なくないですか?無駄じゃないですか?」っていう奴が増えている実感がある。特に20代前半。俺の部署に最近来た奴も同じこと言ってて、確かにまあよく言えば泰然自若、悪く言やあ「お前態度デカくねえ?」

いや、無駄よ?知ってる。おじさんたち、みんな知ってる。それでもするのよ、緊張。そういう風に人間できてるのよ。君のいう「緊張しない」って、どういう意味?緊張するほど自分の事として実感がない、っていう意味?てか緊張って意味とか求めるものじゃなくない?「感情」じゃない?それ言い出したら泣くのも笑うのも怒るのも無駄じゃない?彼女が死んで泣いてる両親に「泣くの無駄じゃないすか?」っつって葬式の段取り組むんか。AIか。

て感じでクリント・イーストウッドの「グラン・トリノ」の中でイーストウッドがやってた偏屈ジジイばりに保守的かつ偏見に満ち満ちた俺は思っているのでテレビの前で勝手に憤怒してたんですけど俺は結婚の挨拶に緊張しないでやって来て、ついででサッカーやろうと思ってる奴には絶対に娘は嫁がせないので大丈夫です。娘はロバート・キャンベルみたいな人と国際結婚すると見てます。その時は盛大な披露宴やるんでぜひ皆さんも来てくださいね。ストロングゼロ麦とホップ大量に準備しておくんで。二次会は「カラオケ バンバン」予約してるんで。

 

僕らは内Pで見たふかわりょうの家がハウススタジオだったなんて信じない

世にも奇妙な物語タモリの真似をするときは必ず「お気をつけください」って言ってニヤってする、って言うのが俺のネタのパッケージングなんだけど、そんなに実際のタモリストーリーテリング中に注意を促してはいない。

てかストーリーテラーって何。世にも奇妙な物語でしか聞いたことない。「テラー」の部分の汎用性の無さたるや。日本人に「ストーリーテラー」のあとに空欄になってる用紙渡して空欄を埋めよって言ったら99パーセント「タモリ」と書きますよ。

あと俺のモノマネレパートリーと言えば麦とホップのCM出てる時の田村正和の雰囲気と、世界まる見えでたけしが最初CO2撒き散らしながらスタジオ入ってきた後の所ジョージの雰囲気ですね。

 


■俺は「今夜解明!未解決怪奇事件ファイル」とか「超常現象100連発最強恐怖体験スペシャル」みたいなタイトルが大好きなのだが、特番シーズンにこういうB級、いやZ級イカモノ番組をソファに寝っ転がって見ているのは本当に至福のときで、こんな番組世の中で見て楽しみにしてるのは日本で俺だけなのでは!?と割と本気で思っている。見た1時間後には何を見たかも忘れてしまいそうくらい何も残らない、あの一種刹那的な感覚。

テレビか個人のyoutubeでしかこういうコンテンツは見れないので逆に貴重と言えば貴重である。わざわざ金出してまで見たいようなもんじゃないし。いや、でも「劇場版 未解決怪奇事件ファイル」って何か逆に面白そうじゃないすか?

あまりに好きすぎて最近では妻の前で一人で未解決怪奇事件の俺が知りうる情報を全てただ喋り続けると言う行為を行っている。特に「長岡京ワラビ採り主婦殺人事件」は繰り返され過ぎて妻まで詳細を覚えてしまった。

あと俺はyoutubeに上がってる文字と音楽だけで構成されているゴミみたいな動画も割と好きで、「ジャニーズの●●が干された理由がヤバすぎる…!」みたいなうっすい引きの動画をスライダーをじわじわ早送りして見てどれだけ薄い情報を引き伸ばしてるのか確認するのをライフワークにしております。

何を言いたいかと言うと、ただでさえ有限な時間をこんなことに費やしてしまって、なんというか、すまんby鹿賀丈史a.k.a夜神月パパ

 


■最近Amazonプライムちびまる子ちゃんが大量に配信されており、子供達がずっと見ている。その影響か子供たちが

「ちょっとだけよ」

とやりはじめた。

往年の加藤茶である。そろそろこのネタも元ネタがわからない世代が普通に出てくる頃だと思うとお笑い、ひいてはテレビという文化の世代交代とか文化の変遷みたいなことを考えるかと言ったら別にそんなことは特に考えておらず、「加藤茶の嫁、加藤茶が思ったより長く生きてて焦ってんじゃねえかな」とか思ったりした。

娘がこの間風呂上がりにわざわざ目の前に来てタオル一枚のまま横たわり、

「ちょっとだけよ」

といいながら大開脚して割れ目が丸出しになってた。ちょっとじゃなくて、全部出てた。笑った。

茶よ、あんたは表舞台に出なくなったが、こうしてあんたの残した芸は千葉の幼女にまで受け継がれてるぜ。R.I.P CHA(死んでない)

 

■仕事で行ったハウススタジオが、内Pでふかわりょうの家として出てきた建物だった。

ファンタジーと知りつつ、どこかで信じてた高校生の俺が、俺の胸の中で静かにショックを受けていた。そのあと普通に嬉しくなって写真撮った。もとからハウススタジオなのか、元ふかわりょうの家で、そのあとハウススタジオに改装されたのか。

その点については俺の中でのファンタジーにしておくつもりだ。これが俺のファイナルファンタジーである。

あなたが老害を覗き込む時老害もまたあなたを覗き込んでいる

■近所になんでもDIYしているジジイがいるのだが、そのジジイが最近よく家の周りで見かける毛並みのいい黒猫といちゃいちゃしてた。嫉妬した。

 

「今日は過ごしやすいな」

「うにゃうにゃん」

「おう。毛が暑そうだな」

「にゃうにゃう」

「へへ、そうか」

「にゃうーん」

 

みたいな感じでずっと会話(実際に声が出ている)していて、猫は20歳過ぎると人の言葉を喋るようになると聞くが、ジジイも極めると猫をナンパできるようになるらしい。羨ましい。俺も人間はもう諦めたので、猫がナンパできるようになりたい。茶トラでやや太めの猫を狙っている。

 

■一個年下の後輩は顔もスタイルもよく、小さなことにはこだわらない明るい性格の男なのだが、一緒にメシを食いに言ったら後頭部にちらほら白髪が混じっていてマジかと思った。そいつは服屋に行くと同じ服を3着出してもらって試着し、その中の1着を買う、という買い方をしているというくらい見た目にこだわるような、どっちかというと神経質、やや潔癖よりの人間だと思っていたからだ。

「引かないでくださいよ。だって同じ店の同じサイズの服でも3着比べると袖丈とか違いますからね」

引くよ。同じの3つも出させんなよ。店員さん大変だろ。てか、袖丈気にしてて白髪気がつかない?

とも思ったが、頭の後ろは自分ではなかなか見れない。その時そいつには彼女がいなかったから「白髪生えてるよ!」と言ってくれる人がいなかったんだろう。そして俺はといえば、なんとなくそいつに「お前、袖丈っていうか白髪抜けよ」とは言えなかった。

そいつはいつも俺を昼飯に誘うときは大抵何らかの悩み事を抱えていて、その悩み事というのは9割型今付き合ってる彼女のことだったからこいつ俺のことを恋愛マスターかなんかと勘違いしてるのかと思っていたが何のことはなくて、ただ単に自分の一方的に話すことを聞いてほしいだけのタイプの奴だったので基本相手が話している間は聞き役に徹するタイプの俺が一番話しやすかっただけのようだ。都合のいい男。


「…というわけなんですよー。マジなんでなんすかねー」

「うんうん、まあ、アレだよね。相手もさ」

「そうっすねー。ただ俺は…」


ってな感じでまた話は無限ループ。

聞いちゃいないのである。当初は何度か手元の箸をそいつのよく動く喉仏に突き立ててやりたい衝動に駆られたものの、どうにも憎めない奴だったので根気よく繰り言に付き合ったものだ。


そんな彼が先日結婚した。

散々付き合ったり別れたりを聞いてきた俺からすれば「本当に大丈夫だな?相手はお前のかなり保守的で前時代的な亭主関白観に同意、もしくは100%反対しているがおまえの方がそれを受け入れる覚悟をしたんだな?」と意思確認したいところだったが面倒臭いので「おめでとう」とだけ言った。

彼の白髪は結婚してから無くなった。

気が付いてくれる人が出来てよかったね。

 

 

■今朝通勤に使う電車の中で、隣の座席に座ってきたジジイがハチャメチャににんにく臭かった。生でかじってんの?ねえ、今ガムみたいにクチャクチャ噛んでんの?って聞きたくなるくらい臭かった。

時々朝から猛烈ににんにく臭い人がいる。

彼らはみんな通販で売ってるにんにく卵黄を飲んでるから臭いんだと俺は踏んでいる。カプセルに入れようがあの匂いは防げないのだ。諦めてほしい。だから朝からにんにく飲むんじゃねえよ。くせえから。せめて俺の近くに来ないでくれ。朝から元気モリモリなお前のせいで俺は元気吸い取られてんだよ。

 

Amazonの欲しいものリストにいろんなものをとりあえず放り込むじゃないですか。

で、そのまま何ヶ月も経つわけですよ。そうすると何度もその間Amazonを開くじゃないですか。何度もほしい物リストを見るじゃないですか。ますます欲しくなりますよね。そういうためのシステムであってAmazonはまさしくそうなってほしいからこんな便利なシステムを構築してくれてるわけなんですけど、なかなか辛いですよね。困るんですよこういうことされると。こっちはお金なんかないんですからね?Amazonとか言っちゃってアマゾンじゃないでしょ都会にあるんでしょ?ジャングルから運んでるんですか。そうこうしているうちに数ヶ月経過。肝臓を悪くした俺が検査と診察を受けたらあっという間に2万が飛んだ。1万ちょっとのバッグを買おうかどうか、半年近く悩んでるの馬鹿らしくなって衝動的にほしい物リストから注文ボタンを押した。いつ死ぬかわからないと思ったし金残しても死んだら使えないから。

別に破滅的に生きるつもりもないんですけどなんかこの数週間に起きたそういう一連の流れ、なんていうか、「人生」って感じがした。

僕らはもうAメロBメロをバースって言ったりサビをフックって言わなくてもいい。

■仕事柄、よく印刷会社の撮影スタジオとかハウススタジオみたいなところで撮影の立会いをすることが多いのだけど、実際の撮影をしている時や準備中というのはやることはなく、むしろ現場的には最も下っ端っぽいアシスタントの男の子よりも邪魔者扱いされている感じがあるので、とにかくカメラマンの機嫌を損ねないように注意深くじっとしているのだが、手持ち無沙汰になることも少なくない。

 

で、そうした撮影スタジオというのは大概空気のように音楽が薄く流されており、これは現場によってもいろいろ異なったりするのだけど、J-WAVEだったり、TOKYO FMだったり、その現場のカメラマンが持ち込んだお気に入りiPodミュージックが流されていたりする。

先日の現場では元ブランキージェットシティのベンジーみたいな風貌のカメラマンがおそらく自分の趣味であろう洋楽セレクションを流しており、洋楽と言ってもそれなりに最近のトレンドっぽい新し目の曲がセレクトされており、どれもいい感じだった。見た目ベンジーだが、流行も抑えている。だけど途中でアシスタントのパンサー菅みたいな奴が間違ってカメラ位置をずらしてしまったらしくブチ切れてました。クライアントがいる前で「クソが!」っと叫んでました。やっぱりベンジーじゃん。グレッチでぶってんじゃん。あとこのカメラマンは間違いなく付き合ってる女を殴ってると思います。

 


そんな撮影現場で流れるいい感じの洋楽をサウンドハウンドっていう音楽聞かせると「これだよ!」って曲名を教えてくれるアプリで調べて検索してあとでこっそりiTunesでダウンロードする、ということを続けている。今もこの文章をそこで見つけた曲を聴きながら書いてます。クリエイティブ~上がる~。

 

 

■俺は中学生の時に椎名林檎Dragon Ashが流行って完全にそこに持っていかれたクチなのであまり大きなことは言えないんだけど、その頃よく聞いてた曲が心に与えた影響はやはりデカイので未だに会社の行き帰りによく聞いている。今日なんかDragon Ashの4枚目のアルバムの隠しトラックだった曲ずっとリピートですよ。琥珀の中に20年前から閉じ込められてる太古の蚊か。俺の遺伝子から20年前の高校生を復元してジュラシックパークに放流してやってくれ。音楽に関しては全くアップデートされないままもうすぐ20年が経とうとしていて、これに関しては俺も引いてるところだからあまり詳しく聞かないでbyかもめんたる

 

で、今日も思ったんだけどやっぱ思い出補正がかかってるから、この先もいいなと思う曲はたくさん出てくるとは思うんだけど、この、何というか感情を揺さぶるような、聞くことで自分の内面を掻き出されるような感覚を与えてくれるような衝撃、衝動というのは無いのだろうなと、確信している。音楽に限らず映画でも絵画でも書物でもいいんだけど、結局自分の心の琴線自体が太く、鈍く、おまけに何重にも得体の知れない脂肪のようなものが周囲にぶよぶよと付きまくって不感症になってしまった以上、あの細く脆い心の琴線が剥き出しだった頃に、暴力的なまでに気持ちを鷲掴みにされたような体験、感覚というのは再現のしようがないのだ。

 


で、その頃の俺がカッコいいと思ってたら曲にm-floのcome againという曲があって、とにかくもうこれはカッコいい、おしゃれ、大人っぽい!と当時高校1年生にして堂々の童貞だった俺はこの曲の中に渋谷とかクラブとかパーティピープルとかそういう偶像を重ねて見ていたわけです。俺は当時服は買えないけど流行りだけでも知っておかないとという健気な焦燥感から、なけなしの小遣いをはたいて近所の商店街の中にあるババアが店番してる水島書店っていう汚ねえ本屋で最新号のsmartって言う今もまだ続いてる宝島社の雑誌を買ってたんだけど、そのsmartにもちゃんとこのcome againのレビュー記事が出ていて、そこに書いてあったレビューが今にして思うとすげえ適当で、多分書いてたライターは邦楽アンチだったんだろうな。文章は「とにかくtakuくんの作るトラックはクールってこと」って締めてあった。そんな超適当なレビューを覚えてるくらい、当時の俺は目に入れるものすべてに一人で勝手に刺激を受けて日々ビンビンに勃ちまくってたわけです。

俺が新しさ、近未来感みたいなものを感じる曲、ってしばりで思いつくのはこのcome againとdaft punkのone more timeとジャミロクワイのVirtual insanityなんだけど、見事に全部20年くらい前の曲で自分の趣味嗜好回路が完全にそこで停止していることを痛感する。あと何よ?ボカロ?

今日久しぶりにcome againのPVをYouTubeで見たんだけど、曲は変わってないけど映像はすげえ古びて見えて、出てくる女の持ってるのはガラケーだしアンテナの伸びるパカパカタイプだったりしたから「ギャグ!?」って思うくらいだった。あとLISAは今の方がむしろ若く見えるな。不思議。verbal は昔から変わらない。というか、よくわからない。

 


当時よく聞いてたのはあといわゆるジャパニーズヒップホップ勢で、中でもkick the can crewは御多分に漏れず聞いてたわけだが、当時彼らの中でも全然有名じゃない「ユートピア」って曲を気に入ってて、部活の後輩の女の子に悩み事の相談メールをもらった時、気合いが入ってたのかこのユートピアって曲の歌詞を引用してクソ長いメール送ったことを思い出しました。殺してくれ。ちなみにその子とその後付き合うようになった、とかいうことは全くありません。KREVA、殺してくれ。

繰り返される諸行は無情 それでもやっぱりよみがえる性的衝動

■同じ話で恐縮だが、会社に微妙な有名人と似てる人がいる話をする。

 

俺はすげえ似てると思うんだが、ZAZEN BOYS向井秀徳に似ている人がいて、おまけにメガネをかけてるのでこれも「向井に寄せてんじゃん!」と思うがきっと存在すら知らない。俺は2018年度下期の目標としてこの人に「THIS IS 向井秀徳」と言わせることを設定していて、この目標に対する比率を全体の20%割り振っているんだが、目下のところ達成の見込みは立っておらずボーナスの行方は絶望的だ。

ASOBIのPVの向井が抜け出て来たのかと思うくらい似てるんだけど分かち合う人がいないのでここに書いときますね。巡り巡って本人が目にすることもあるかもしれないし。繰り返される諸行は無情だし。それでもやっぱりよみがえる性的衝動。どゆ意味?

 

 

スマホの予測変換あるじゃないですか。

あれオフにしてます?俺はON &ON &ONなんですけど、スマホってパーソナルなものをいろいろ調べるじゃないですか。で、まあ男たるもの、特に俺なんか探究心が強いからいろいろ調べるわけですよ。検索を駆使してね。そこらの実録系ルポライターよりもWEB取材してますよ。

そうすると履歴がまあ鮮やかに残ってるわけ。

で、その欲望にまみれたスマホのままで職場

で同僚と話してるときとか取引先とかと話してるときとかに話の流れで「あれ、そういやあれってどうだったけ〜」的な話になって「ちょっと調べてみましょうか」なんて己のスマホを取り出したが最後。

「き」って一文字フリック入力した途端に「巨乳」のサジェストですよ。

もう絶妙なパス。「これっすよね!!」みたいなカンと勢いのいい居酒屋のバイトみたいに好みの単語を差し出してくるわけ。

いや、好きよ?これいつも頼んでんだけどさ、いまこれじゃないじゃん。俺だってしっぽり行きたい時があるんだからさ。

「ひ」と入れりゃ「ビキニ」から始まるし「ま」と入れりゃ「マイクロ」ですよ。

これじゃもう「マイクロビキニ 巨乳」で検索してることを告白してるようなもんじゃないか!君!いい加減にしたまえよ!好きだけども!

 

で、そういうのが50音全部で出てくるんで人前ではスマホの入力画面を見せられないです。

小石田純一が50音全てトレンディな言葉で返すネタやってたけど、それとほぼ一緒。50音どれでもエロいキーワードで返せる。しかもそれをつなげていくと文章ができちゃんうんだから。

だから時々スマホとかを無造作に人に貸す人いるじゃないですか。そういう人見ると

「この人スマホで見られて困るものないんだな

」って尊敬しちゃう。そういう人って何を見せたら恥ずかしがるんですかね?内臓?

 

 

■娘がスクイーズと呼ばれるぐにゃぐにゃしたおもちゃが大好きになった。

 

存在価値自体が全くわからない類いのおもちゃで、それを使ってどう遊ぶというものではない。ただぐにょんぶにょんと握ったり潰したりして遊ぶ。だいぶ前に大人のストレス発散みたいな名目でビレッジバンガードとかフランフランとかで人の顔したシリコンだかゴムだかで出来たこういうやつが流行ってたけど、それが子供向けにアレンジされたのかもしれない。

で、娘はそれをただ愛でるだけでなく、どうもそれを破壊することに興味、というかはっきり言って「これはもう性的な興奮につながる何かを見出しているのでは?」と疑いたくなるほどにフェティッシュな魅力を見出しているようなのだ。

YouTubeでずーっと何を見ているのかと思えば、外人の女がスクイーズをハサミで何個も何個も切り刻み、それを巨大なボウルに次々放り込み、最終的にその中身の集合体をこねくり回す、という「え…なんか怖いんですケド。」と思わず口調が上地雄輔になってしまうような内容だった。しかもその女、手しか映らないんですけどね、やけにキレイなネイルとかしてるんですわ。

その時の娘の目。瞳孔開いてんじゃねえかってくらいガンギマリでしたね。バッキバキ。そのうち「人の中身が見てみたかった」とか言うなよ、と思いながらスクイーズこねくり回すのを見てます。繰り返される諸行は無情 それでもやっぱりよみがえる、性的衝動。