熱は出なかったけどめまいがした話
バイオリズムというんでしょうか。
子供達も体調を崩していたので、そろそろくるかなーなんて思っていたのですが、本格的に体調を崩してしまいました。
もともとは熱っぽさ、だるさ、咳、それと関節の痛みという典型的な風邪の初期症状だったので
「パブロン飲んで寝れば治るだろう」
くらいに思っていたのですが、なかなかよくならない。
それでも日々の忙しさにかまけて気がつかないふりをしていたのですが、
水曜日の夜、会社から帰ってソファでいつものように横になってYouTubeを見ている僕の大好きな「廃人タイム」の真っ最中にそれはやってきました。
突然胸のあたりがぐーっと押し込まれるような息苦しさを感じ、それと同時に体全体が後ろに引っ張られるような感覚に襲われました。
「なんだ!なんか変だ!」
と思って立ち上がると、感覚が乗り物酔いのような気持ち悪さに変わりました。
胸のあたりは依然として重く、なんだかフラフラと足に力が入りません。
「やばい、おかしい」
と声に出してトイレに向かいます。この時点で気持ち悪さはMax。頭のなかがグルグル回った後のように揺れていて体にかかっている重力が何倍にもなったように重い。引っ張られて床に倒れそうになってトイレのドアを掴んだまま動けません。
恥ずかしい話この時点で僕はあまりの恐怖に
「怖い!なんかおかしい!」
と叫んでしまい、心配した妻が「大丈夫?」と覗きにきてくれましたが
「気持ち悪い!」と足踏みしながら答えるのがやっと。ただ、めまいがひどくてトイレに行くことすらできずにその場でただただ気持ち悪いのが去るのを待っていました。
時間としては実際には1、2分だったと思うのですが、ゆっくりとめまいがひいていって、少し落ち着いたのでトイレに入りました。
その頃には吐き気もおさまり、結局戻すこともなかったのですが、洗面所で顔を見ると脂汗でびっしょりの、真っ白な顔の自分がいました。
これはだめだと思い、次の日午前半休を取って医者に行き、診察してもらいました。
熱はもともとそんなになかったので測っていかなかったらその場で体温計を渡されたんですが、この時の看護師さんがドジっ子だったらしく
「ボタンを押してピッて言ったら脇にはさんでくださいね〜」
というのでボタンを押して待っていたのに一向に鳴らず、看護師さんに目で訴えると再度看護師さんが自分で押しても鳴らない。
しばらく二人で体温計を見つめた沈黙の後「うふふっ」と笑った看護師さんが「あれー電池ないかなー」などとお花が咲きそうな声で言いながら引っ込んでいき
再び持ってきた体温計を脇にはさんで待っていたところ、こんどはいつまでたっても終了の合図となる音が聞こえない。
その間看護師さんは僕の横でジッと待っています。
「まだならないですかあ?」
などと言ってくるので
「はい…なんか、まだちょっとずつ上がってるみたいなので…」
とデジタル表示がゆっくり上昇しているのを見せると
「ほんとだ!」
と言ってまたジッと待ちます。
それにしても長い。普通1分くらいでピピッというんじゃないだろうか。
待ち続けた挙句診察する先生が出てきて「どうぞー」とかいう始末。間に合わなかった。すると看護師さんは「まあ、大体もう大丈夫ですね」と言って体温計を抜いて行ってしまいました。まあ、もういいや。
で、結局診察してもらっていろいろ見た結果
先生が言いにくそうに
「…多分、大丈夫だと思うんですけど…咳止めとか、痰を切る薬とか、出した方がいいですか?」
というではありませんか。ええ?聞いちゃう?
「そうですね…あの、夜とかは咳が止まらなくなるので…欲しいです」
と一応答えます。多分ですが、症状的にはそれほど重くないので、薬を出すか微妙なところだったんだと思います。肝心の吐き気についてもよくわからず、抗生物質をもらうことになりました。
で、今日も会社は半休をして、なんだかボロボロの二日間を終えた次第です。
子供達の体調もようやくよくなってきて、僕もなんとか落ち着けるようになりました。
いやー、それにしてもあのめまいみたいのなんだったんだろう。こわかったー…。
思い出しました。同じ経験を小学生くらいのときに風邪ひいた際にしていました。
その時僕は寝ていて、やっぱり胸が苦しくなって起きたんです。
気持ち悪いと思ってトイレに行って、そしたらだんだん目の前が真っ暗になっていって何も見えなくなってしまったんです。
トイレのドアがわからなくてちょうど部屋にいた父親に
「トイレどこ!?」
と泣きながら叫んでうしろから抱きかかえてもらって連れて行ってもらい
「これドア!?」
と言いながらトイレの中に飾ってあった額縁に入った絵を掴んでしまい父親が困惑した声で「それは絵だよ」と言っていたのを覚えています。
あの時もそのあとおさまったんだよなー。僕は風邪をひくと時々こういう発作みたいのが出るみたいです。