もうだめかもしれない。

大丈夫ですかと聞かれたら、はい大丈夫ですと言うタイプの人間です。

店員

店員さんとのやりとりというのがいつまで経っても苦手なのだが、誰でもそういうものなのだろうか。ある程度の年齢を重ねるとまあなんとなく上手くなるのだろうけど、いつまで経ってもお店の人、というのは自分より年上であるという認識が拭えず、自分より何歳も年下であろう若い女の子に接客されても緊張してしまう。何年か前に居酒屋に行った時、まだ学生と思われる若い男の子とが接客してくれた。本当に子供みたいで、下手したらまだ高校生くらいだったかもしれない。でも居酒屋だから高校生って働いていいのかな。よくわかんないけど。で混んでたので俺たちに「少し待つかもしれません」みたいなことを言うので「どれくらい待ちますか?」と聞いたらその男の子は焦ったのか、何もはまっていない左手を上げて、そこには自分の腕しかないわけだが「えーと」と言ったあとに「少々お待ちください」と言って裏に消えて行った。彼がいなくなったあとで申し訳ないけどめちゃくちゃ笑った。だって彼の誠実な接客態度と行動のミスマッチが面白かったから。何もしてないじゃん。腕じゃん。と言ってあげたかったけど、なんか悪くて言えなかった。そう言えばこれも数年前、子供を預け、久しぶりにたまにはちょっといい外食するか、と普段行かないレストランに行ったら料理をサーブしてくれた若い男の子(これも男だ)が料理の説明をしなくては行かなかったらしく、運んできた魚料理のことを「こちらは…スズキの…えー…すみません」と言って突然立ち去ってしまった。何だろう、と妻と待っているとジャケットをビシッと来た女性がやってきて料理の説明をし始めた。おいおい、少年。頼むよ。優しいお姉さんいてよかったな。まあ、そのレストラン俺たちがメイン料理は肉料理で、って頼んでたのになぜか魚のコースのメインディッシュ持ってきちゃってたから俺たち夫婦は肉料理も魚料理も、両方のメインを食べられることになり、腹いっぱいになっちゃうってミスも犯してたので、色々とポンコツだったのだが、料理は美味しかったし、接客もよかったので基本的には満足している。