もうだめかもしれない。

大丈夫ですかと聞かれたら、はい大丈夫ですと言うタイプの人間です。

ABW

職場がABWというものを導入した。
2ヶ月くらい前に説明されて、なんだかわからないままやることになった。

固定のデスクも電話もなくなって、荷物の置き場所さえない。

どうにもネガティブな印象ばかりもってしまいそうだが、会社からは「前向きに捉えて」と言われている。

確かにこの機会に改装されたオフィスはかなり見た目はよい。
ぱっと見職場に見えないほどだ。どこかのカフェのようにも見える。

ただ、それと働きやすさは別である。
相当な金をかけて改装しているということは、
それだけのリターンを出せ、と会社に言われているのとイコールだ。

生産性を上げて売り上げを伸ばし、コストを削れということに他ならない。
それがこの改装と直接結びつくのかどうか、まだわからないのだけど、もうやるしかない。


今日は10時からチームのメンバーと勉強会。
の予定だったが、新オフィス(フロア移っただけだけど)への引っ越し作業、荷解きなどをしていたためにいつまで経ってもメンバー全員始められず「15分後ろ倒しで」「やっぱり半からで」「11時からで」とどんどん開始時間が後ろに倒れて行って、結局11時過ぎに始まった。

周りがまだバタバタしていてうるさく、一生懸命話していてもどうにも集中できない。
しかし、テレワークも本格化した今、せっかく引っ越し直後の初日にメンバー全員揃っているのだし、と無理矢理進めてしまったのはあまりよくなかったかもしれない。

昼飯を部長、後輩と食べに行く。
昼飯はローテーションでいつも5つくらいの店をぐるぐる回っていて、俺たちは本当に冒険をしていない。少しは違う店に入ってみたい。周囲の同調圧力に屈しない人が以前は一人いて、その人のおかげでいろんなところに行けたのだけど、その人が異動してしまってからはマンネリランチの日々である。

午後、戻ってからは時間があるのでゆっくりと木曜日にある外部の協力会社との打ち合わせの資料への赤入れをする予定だったが、俺の担当する商品事故案件について、急遽集まってミーティングを、という話が入ってきてしまい、中断。

他部署の人と話しているときに思うことは、ある部署にとっては会社や自分の将来を左右するかもしれない一大事でも、他部署の人からすればマジで他人事なので、その必死さ、悲壮さというものはまるで伝わらず、百ある仕事のうちの一つです、という顔と態度で接して来られることの多さである。

若いうちはそれなりにカチンと来てこちらも顔と態度に表していたが、今やそうした他人事として接してもらった方がやりやすく、いつのまにかこちらも他人事として案件の処理にあたれることの楽さに気がついてしまった。これはとても怖いことだな、と思う。その場にいるのは全員当事者のはずなのに、誰一人として当事者の自覚がない。政治と同じだな。と難しそうなことを言ってみたくなる。

ほんの10分程度のつもりが、デスクに戻ると1時間経っている。
そこから本気を出して資料に赤入れ。

途中ちらほらくるメールの対応などをこなしているといつの間にか外は暗くなっていた。
といっても最近は17時には真っ暗なのだけど。

とにかくデスクはないし、PCもノートで持って歩かないといけないし、固定電話はなくてスマホを持たされているし、何もかも初めてのことでいちいちわからないので仲の良い後輩になんでもかんでも聞いて教えてもらう。いつもスマホのことを聞いてきて、わからないとイライラしていた両親に心の底からごめん、と思った。自分がわからないことで、年下に教えを請うことの心細さと言ったらない。気のいい後輩なので根気強く教えてくれて助かった。少しでもイライラされたら立ち直れなかった。

引っ越し作業、通常業務、慣れない初日といくつものストレスが重なって、大した仕事もしていないのにぐったりして帰宅。こう言う日に限って子供は元気でやたらと話しかけてくる。
うわのそらで相槌を打っていたのだけど、それでもめげずに今日の学校の話題を二人で交互に話してくる。

夕飯を食べ終わり、皿を洗いながらようやく脳みそが仕事から家に切り替わってきて、話をしっかり聞けるようになる。2年生の長男はようやく公文で九九の暗唱が合格したらしく、喜んでいた。
娘は「にんげんっていいな」が気に入ったらしくずっと歌っている。
「あったかいおふろにほかほかごはん」を堂々と「あったかいおふろに朝ごはん」と歌っていて笑ってしまった。別に間違ってないんだけど。朝ごはんもほかほかごはんだし。

会社からは昇進試験を受けろ、という連絡がきた。
筆記と、演習試験という謎の試験の2つを受けて、その上自己推薦書を書いて、さらにそれを元に面接を受けなくてはならない。
そこまでやって、落ちる人もいるらしい。厳しくない?
ほんの数年前まで年次でフツーに管理職にしてた会社とは思えない。その時の失敗を繰り返すまい、と思ってるんだろうけど、厳しすぎて管理職に上げられる人が限られてるのでは。

ひどいことに、年明けすぐに試験はあるので、俺はこれから年末年始に課題図書を7〜8冊読む毎日が始まる。急にブログで意識の高いことを書き始めたら、課題図書の影響であると思ってもらって間違いない。