もうだめかもしれない。

大丈夫ですかと聞かれたら、はい大丈夫ですと言うタイプの人間です。

嵐のサブスクが解禁されたのでApple Musicで色々聴いている。妻が昔好きで、その関係で少しだけ聞いていたことはあるが、基本的にはそれほどしっかり聞いたことはない。嵐は好きとか嫌いではなく、「テレビでよくみる人」だった。テレビで見ることが当たり前で、曲はどこに行っても聞こえてくる。テレビからラジオから有線から誰かのスマホから。カラオケに行けば誰かが歌い、流れで一緒にうたうことになったとしてもサビはなんとなく歌えてしまう。いつのまにか歌えるようになるくらい、どこかで聞いている。それが嵐の歌だった。改めて聞くようになってみると、どれもすごくいい。難しいことを考えずに、明るく盛り上がれる。そして、楽しい気分になる。多幸感、という言葉が頭に浮かんだ。多幸感に溢れている。前からサビを聞いていいな、と思っていた曲のタイトルを始めてしっかり認識した。「Love so sweet」だった。超いいじゃん。何これ。こういう曲に合わせてうちわとか降るの楽しいだろうな、と思った。

俺たちはいつまでも元気じゃない

病院に行ったら、何年も俺のことを診てくれている医者が腕に包帯を巻いていた。見るからに動かしづらそうで、痛々しい。動きもどこかぎこちない。一通り診察を終えてから最後に「骨折されたんですか?」と聞いてみると、犬に噛まれて神経がちぎれたのだという。色々聞きたくなること満載の返答に驚いてしまって俺は驚くことしかできなかった。医者相手に「お大事に」ということも出来ず、驚いたまま何も言わずに診察室を出てしまった。なら聞くなよ。それで思ったのは、医者も病気もすれば怪我もする。人間なんだからいつか死ぬ。俺より15歳以上年齢的にも上の人なので、死ぬ可能性は俺より高いかもしれない。だが、医者なので、俺のことも診てくれている。なんというか、まだ俺の年齢だと自分が日常的に接する人間(祖父母など除く)の死に接することがほとんどない。例えば自分を担当してくれている美容師が次に行った時にいないとか、会社の同僚が亡くなるとか、馴染みの飲食店の主人が死んで店を閉じるとか、生きているうちにそうした人の死に伴う自分自身への影響、というものは今後どんどん出てくるはずだ。もちろん美容院なら後任が引き継いだり、会社なら別の部の人間があてがわれたり、飲食店ならほかの誰かが別の店を開店させたりして、結局社会は回っていく。誰かが死んで、そのまま永久に流れが止まってしまうなどということはありえない。悲しいようで、当たり前のことを俺たちは頭ではわかっていても、時々不思議な気分になることもある。あるいは、そんな当たり前を受け入れられずにいつまでも同じ場所に止まったり、最悪の場合はそこで過去の中に生きたまま戻れない人も、死んだ人と同じ世界に行く人もいるのだと思う。俺たち自身もいつまでも元気でも健康でもない。明日死ぬかもしれないし、今日死ぬかもしれない。でも俺たちは疲れている。今日一日を死ぬ気で生きることすらできないほど疲れている。

泣くなよ

俺は今まで誰も思いつかなかった発明とか、アイディアでブレイクスルーした、みたいな話がすごい好きらしい。で、そういう話聞くと泣いちゃうんだよね。は?って思うでしょ。びっくりするくらい簡単に泣くのよ。そんな発想があったんだ!ってことに感動しちゃって。ネットニュースで14歳の女の子が車のピラーの死角をなくす方法作ったっての見て泣いたもん。今までたくさんの技術者がやれなかったことを。これで事故が減るかもとか、不安を感じてた人が減るかもとか俺考えるのよ。いい人だから。それで感動しちゃってさ。人間は一つずつ知恵を積み重ねて生きていくんだなって。何にも思いつかないで土曜なのに家でソファに寝転がってスマホ見てる間にも世界はよりよくなっていく。あとは任せた。

父と娘

カップルみたいに仲良く歩く父親と娘が俺の前を歩いていた。父親はスーツを着た40代くらいの普通のサラリーマン風の中年男性で、娘はパーカーを着た中学生くらいの女の子だ。二人は手を繋いでいて、娘の方が父親にくっついて次から次へと今日あった出来事を話している。「あのね、それでね」と何が起きたか話したくて、聞いて欲しくて仕方ないと言った感じで、むしろ父親の方が少し引いてるくらいの勢いだった。きちんと子供を育てていくと、こんな未来もあるのだなと思った。もちろんそれぞれの性格や家庭環境やその他複雑に重なるいくつもの要因の結果なのだけど、俺はその二人の様子を見て何故だか泣きそうになってしまった。その涙が何の為のものかわからないけど、とにかくその二人の姿は何者にも侵し難い、神聖なものにすら見えた。

散財

バカみたいな話だが、増税してから急に買い物しまくっている。情報弱者とは俺のことだ。世の中キャッシュレス決済で還元だとかいかにお得に買い物するかを血眼になっている中俺は悠々と現金で消費税を10%で買い物しまくっている。痛快だ。バカだとも言える。本当、自分でもこの辺のねじくれてる感じ、わからない。というか、今日買い物をしたら突然買い物スイッチが入ってしまい、今まで全然買い物してなかった反動で買い物モードになってしまっただけなんだけど、どうしてここで発動するかね。服とか靴とか、よりにもよってそういう軽減税率とは全く関係のない贅沢品ばかり。給料も上がらず、消費税のみばかり上がる見通しの立たない世の中で、危機を察知する本能が「もうすぐ日本終わるぞ!今のうちにやりたいことやっとけ!」と働きかけたのかもしれない。もう知らない。俺は新しい服と靴でこの残酷な社会に立ち向かうのだ。かっこいい。

500

この記事でこのブログは500記事目になった。いつまででも続けられるけど、ブログはだいたい何歳くらいまでみんな書くものなんだろうか。書く内容が変わっていきながらも続けていけば、自分の変遷が見れるし、自分史としてはこれほど手軽の、そして明確に自分の気持ちや思考の移り変わりが視覚化されているものもないから、死なない限りは続けていこうと、今は思っている。とはいえ平気で半年くらい書かない時期などが今までもあったし、仕事やその他家庭環境の変化でブログをかくどころではなくなることも当然あるだろうから、いつ自分の文章が最後になるかなんて当然わからない。一円にもならないのに何のために続けているんだろう、と思うこともあるけど、結局は続けたいから、書きたいから書いているのであって、自分はアフィリエイトなどを目指すブログは本当に向いていないな、と思う。普段の仕事で似たようなことをやっているので、家でブログを書く時くらいは好きなことを好きなように書きたいし、そんなときまで金儲けのことを考えたくない。とか言いつつゴリゴリに金儲けしか考えてないようなクソブログを別アカで始めることもあるかもしれない。人間だし、先行きは見えないし、それはしょうがないよね。ここ最近のトピックとしては、飲み会で小林製薬の話題になったとき、すかさず商品名を連呼して周囲を笑わせることができてとても嬉しかった、というところです。普段から小林製薬の商品名を脳内にストックしといてよかった。以上です。

散歩

1時間くらい散歩をした。年齢を重ねてみると、生まれ育ったこの街がとても寂しく、小さく映った。国道沿いにやけに幅の広い歩道が広がり、小さな鉄工所や塗装工場が点在し、それ以外には東京だというのにやたらと駐車場の広いチェーンの牛丼屋や弁当屋のロードサイド店やコンビニがぽつんぽつんと並ぶのみ。JRの駅を続く道を折れると背の低い戸建ての住宅が続き、やがて街で唯一の商店街が見えてくる。個人商店はほとんどがシャッターを閉じ、昔から続いているのは居酒屋かパチンコ屋くらいで、あとはチェーン店に全て入れ替わってしまっている。行き交う人の大半は日本人ではなくなり、すれ違いざまに聞こえる言葉だけを聞いていると自分が異国に紛れ込んでしまったようだ。年寄りと猫ばかりだった商店街はもうここにはない。あるいはそんなもの、最初から俺の頭の中にしかなかったのかもしれない。

スッキリ

昔学生の頃ちょっといい感じになった女の子と1回だけセックスした時のこと。終わったあとその子が「あー、スッキリした!」と言っていたのがすごく印象に残っている。二十歳くらいのときのことだから余計に強く覚えているだけかもしれないけど、何に驚いたかというと、女の子でもセックスするとスッキリする、という感想を持つのだということだった。聞いてみると最近していなかったのでずっとしたくて悶々としていたので、久しぶりにできてすっきりした、ということだった。まるでスポーツの試合を終えた後のように彼女は清々しい顔をしていて、それはそれでとても魅力的だったんだけど、彼女はそのまま留学することになったので、二度と出会うことはなかった。

余所者

俺は東京生まれ東京育ちだが、自分のことを都会の人間だとか東京人だと強く感じたことはない。それは地元が東京とは言え、端っこも端っこの下町であることが強く影響しているし、そもそも東京なんて別の土地出身の人間による集合体みたいなもので、東京そのものの「意思」とかもはやないじゃん、という気持ちが強いからなんだけど、社会人になって色々な土地出身の人と会ったり話したりしていくうちにやっぱり地域性ってのは馬鹿にできねえな、と思うことがあった。海外出張に行った時のこと。俺以外の人間が全員大阪出身の人間だったんだけど、この3人がもう3人ともずっとふざけてるわけ。最初は言っても大人だから乗ってあげてたんだけど、もう疲れちゃって後半無視してた。東京の人は冷たいとか言われるのはこういうことなんだろうか。いや、疲れるでしょ。若干「俺たちのこの面白さについてくるのは大変やでえ」みたいな感じだったし。あれなんだろね。やっぱ無意識的にさ、自分と近い出自の人同士が集まると余所者って排除したくなるんだろね。怖いね。戦争の根源だね。

10億

人生に余裕が欲しい。実は預金口座に10億円あるんだけどサラリーマンをやっている、というような状態になりたい。歯を食いしばって上司の叱責に耐えているけど、後輩たちに「大丈夫だから」なんつって「先輩…」なんて言われてるけど俺10億持ってっから、実は余裕だから、となりたい。それでもサラリーマンは続けたい、俺はどうなってもいいんだ、お前らのことを守るから、なんつって実は10億あるから、本当にクビになってもいいから、という状態になりたい。そのためにはまず10億を手に入れなくてはいけない。どこに10億あるのか、まずはそれを調べよう。