もうだめかもしれない。

大丈夫ですかと聞かれたら、はい大丈夫ですと言うタイプの人間です。

リハビリ

日々弱っていく体、というものはなかなかに衝撃があるもので、俺は脚に障害を持っているのだけどリハビリを一定期間怠るとすぐに症状が悪化する。30半ばでこの有様、というのはどうにもこうにも時々目の前が暗くなる事実を突きつけてくる。このまま治らないということはわかっているし、もう何年も前に自分の中で折り合いをつけたつもりにはなっていたが、怖いものは怖い。脚がもつれるたび、俺はあと何年走れるのか、俺はあと何年歩けるのかを自問する。以前進行性の病気を持った人のブログを読んでいた。致死性の高い病気で、完治する方法がまだないとされるものだ。ブログの執筆者はそれでも日常を明るく生きていた。最新のエントリーが数年前の日付のまま止まったそのブログを見て、俺はいつ日常が簡単に、無慈悲に、残酷に閉ざされるのかということを知った。俺の文章もいつが最後になるかわからない。どれだけ言葉を重ねても、何も伝わらず、どこにもいかない言葉たちが白い画面にこびりついていく。