もうだめかもしれない。

大丈夫ですかと聞かれたら、はい大丈夫ですと言うタイプの人間です。

やりたいことだけやって自分は大丈夫って顔してればいいんじゃないすか。

下書きリストにこういうタイトルだけ保存されていたが、なんのことを当時俺が書こうとしていたのか全く覚えていない。とにかく何かにムカついていたんだろう、ということだけはわかる。こんな風に原因さえ特定できない程度の怒りだったのだろう。俺は怒りを覚えやすくわすれやすい、実に無駄の多い人生だ。忘れる程度なら最初から怒らなければいいのに。それでも頭に来るのだから仕方がない。最近はまた通勤途中の電車の中で本を読み始めているのだが、文庫本でも満員電車の中で活字を読むのは結構難しい。スマートフォンがいかに狭い場所で効率的に文字を読むという行為に限っていえば効率がいいのか思い知らされる。片手で持てるし指先のわずかなアクションで読み進めることもページをめくることもできる。印刷された紙をめくったり広い面積に印刷された文章を読むには両手で本を広げたり首左右に動かしたりする必要もある。読書とはそもそも満員電車では向いていない。周りを見渡してもスマホ以外で活字を読んでいるのは周りの目も、人の気持ちも一切気にならなくなったジジイの新聞くらいなものだ。それでも俺は書籍で文字を読む。もはや意地みたいなものなのでなかなか進まない。カバンに入れっぱなしの本は角が折れたり汚れたりとボロボロになりつつあるが、それがカッコいいじゃん、と中2みたいなことを自分に言い聞かせている。